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『里佳』
なかなかさんから頂きました
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第3話 甘い言葉 1 目覚めると,目の前に……椅子に座っている,お兄ちゃんの姿があった。 「お兄ちゃん…?…」 「よう,起きたか,里佳。おはよう。さあ,コーヒーをいれてあるぞ。下に行こう」 にっこりとした笑顔。 状況が飲み込めず,私はボウッとしていた。 お兄ちゃんは,今まで朝,こんな風に私を起こしに来たことはない。 そして……ようやく気づく。 椅子に本を置いたお兄ちゃんが立ち上がり,ベッドに近づいてくる。 私は,びっくりした。 「え…あっ…ま,待って…まだ……」 布団の下は,まだ全裸のまま。 慌てて服を探そうとした私は……ひょいと抱え上げられた。 掛け布団ごと,私の体をくるむようにして。 「いいんだ。里佳はそのまま,ソファに座ってコーヒーを飲んでいればいい。今朝は,お兄ちゃんが朝食を作ってやる」 お兄ちゃんが……私を腕に抱いて,階段を下りていく。 私は,馬鹿みたいに…… ものも言えず,お兄ちゃんの顔を見ることもできず……ただじっと抱かれたまま,階段の一点を見つめていた。 ……あれは……本当だったんだ…よね…… 改めて,昨夜のコトが思い出されてくる。 初めてお兄ちゃんに抱かれた…… それは決して甘いモノではなく…… 蘇ってくるのは,あんな風に初めてを体験してしまった哀しみだった。 けれど… 私を抱いて階段を下りるお兄ちゃんからは,いつもの……いや,いつも以上の優しさが伝わってくる。 ……あぁ……… 私は,安堵の溜息をそっと漏らした。 こうやって… こうやって抱いてもらっているだけで……胸につかえていた,いろいろなものがスーッと消えていく。 昨夜の哀しみや不安,寂しさ心細さといったものが嘘のように拭い去られ,心の中には温かさが染み渡ってくる。 寂しかった昨夜……泣きたくなるほど,この温もりが欲しかった。 「お兄ちゃん……」 思わず,小さく呟く。 怒っていてもいいから,ずっとこんな風に抱いていて欲しい… そうしてくれたら,私は,贖罪でも…… 私は,階下を見つめる。 窓から差し込む幾本もの光の筋が,静かに柔らかく階段を照らしていた。 「里佳の料理とは違って,簡単なモノで悪いが……まあ,朝食だ。こんなもんだろう」 真っ白い布にくるまれた里佳は,朝日を受けてとても美しかった。 少し覗かせている白く華奢な肩が,その下で里佳が全裸であることを示し,昨夜のコトを思い出させてくる。 「どうぞ,お姫様。いや……天使様かな?」 「え…っ……」 「いや,そうしていると,里佳は本当に綺麗だなと思って」 「…そ…っ……」 コーヒーを差し出した俺に,戸惑う顔が愛らしい。 頬を紅く染めて少し俯き,コーヒーのカップを両手で握り締める里佳。 ムラムラとしたものが沸き上がり,すぐにでも押し倒してやりたくなる。 股間のモノは,もう硬く強張っていた。 しかし…… 俺は,衝動を抑える。 今日と明日,この家は2人きりだ。 楽しむのならば,いつでもできる。 それに,昨夜,処女を失ったばかりなのだから,まだ里佳は辛いだろう。 だから…… 極々微量の媚薬を,コーヒーに入れておいた。 量からいって,昨夜ほどの疼きはないにしろ……痛みを忘れ,軽く体を火照らせ続けるには十分なはずだ。 「今日は,街にお出かけだぞ。里佳が着ていく服も,実は用意してある。そら,そこだ」 「……っ……これ……」 「可愛い服だろう。里佳なら何でも似合うはずだから,思いっきり綺麗なやつを選んでおいた」 指さした方を見た里佳が,ハンガーに掛けられた服に驚き呆然とする。 そこにあるのは,思いきり里佳が憧れていた服だった。 里佳にしてみれば,これは意外に過ぎる展開だろう。 昨夜は,里佳の気持ちを無視して強引に犯しておきながら,次の日にはこんなことをしてくるのだから。 「どう……して……」 「ん? 気に入らないか?」 「う,うぅん……そうじゃないけど……」 里佳は,俯いて首を振る。 厚顔無恥ともいうべきことだが,俺は平気だった。 ……綺麗に着飾ったお前を…見て,楽しんで……それから味わいたいのさ…… 俺は,胸の中で呟く。 素直な里佳には,そんな俺の心の声など分かるはずもない。 「それから……これは,里佳が俺の女であることの証だ」 「…っ…!……」 俺は,あらかじめ用意しておいた指輪を里佳の指にはめた。 里佳は,目を大きく見開いてそれを見つめる。 花をモチーフにしたダイヤの指輪。 そう。 ただ,こうやって……証を与えて,『俺の女』にしてしまえばいい。 気を引こうなどという意図はない。 とにかく……里佳の処女は,俺が奪ったのだ。 その事実と記憶は,消えることがない。 だからあとは,これから何度も抱き,俺のモノだという証を刻み込み……いつでも,それを思い出させるようにしてやればいい。 俺から与えられた服と指輪に身を包まれ,そして抱かれる。 心秘かに思いを寄せている男が別にいたとしても,これは里佳にとって,逃げられないという見えない鎖になっていくはずだ。 そうやって,里佳を自分のモノにすることさえできれば,俺はそれだけで十分なのだ。 「里佳,お前は俺の女だ」 言い聞かせるように,言葉に力を込める。 昨夜,里佳を犯しながら,俺は確信していた。 処女を奪われてもなお,俺のことを嫌いになれない,なりたくないと思っている里佳。 まだ信じたいと思っている里佳。 ……里佳らしいと言えば……まさに里佳らしい優しさだな…… あとは,そんな里佳の性格を利用して,これからも犯し続けてやればいい。 確かにその優しさは,俺にとっては都合がいいことなのに違いなかった。 ただ,ほくそ笑んでやればいい…… そう思う。 そう思いながら。 だが…… 心の中には,何だか訳の分からない感情が衝き上げてくる。 ……優しさか…… 俺は,妙にシャクに障るものを感じていた。 里佳は思っていることだろう。 『お兄ちゃんは,本当は悪い人じゃない。本当は優しい人なんだから』 だから,信じていたい…と。 ……くっ…腹立たしい…… 腹の底から込み上げてくる熱が,里佳に対する情炎となって燃え盛る。 俺は身を委ねた。 後悔させてやる…… メチャクチャにしてやる… 気づいたときには,後戻りができないほど,淫楽の世界に引き摺り込んでやる… 昨夜,里佳の体を好きなだけ味わったというのに,俺の欲望は浄化されるどころか,際限が無いかのように,ますますどす黒いモノを沸き立たせていた。 ……里佳……お前が明るいほど…眩しいほど……俺は,お前を汚して堕としたくなる…… 今日,これからのことを考える。 とりあえず,多少なりとは気分を変えさせてやろう。 そのために入れておいた微量の媚薬は,里佳の心にも何らかの効果を及ぼすはずだ。 それでこそ……帰宅後のコトが,楽しくなる。 ……暗く沈んでいくだけの里佳では,つまらないからな…… 俺の心と股間は,既に熱を放ちヒクヒクと昂ぶっていた。 新芽を吹いた大きな並木通りを,腕を組んで歩く。 どこかの可憐なお嬢様といった,際立つ里佳の美しさに,街全体が華やぐ感じがする。 歩く男たちの目が,自然と里佳に惹きつけられていくのが心地よかった。 「ほら,里佳。お前があんまり綺麗だから,みんなお前を見ているぞ」 「え……う,うぅん……服が…きっと可愛すぎるから……」 里佳は,緊張と戸惑いにぎこちなく,所在なさげな表情を見せる。 笑顔は,まだ出てこないが…… 俺は笑った。 こういう表情も,なかなかそそるものがある。 「そうじゃない。どんなに可愛い服を着ていても,似合っていなければ駄目さ。こういうの,今まで里佳は着たことがなかったが……ふむ。俺の思った通り,お嬢様風のというのが里佳には,見事にハマっているな。こりゃ…買った店にもう1回行って,どうだ凄いだろって,実物の里佳を見せびらかせなきゃいけないな」 「お,お兄ちゃん…っ……」 今まで,俺はこんな風に,思ったまま里佳を褒めたことはない。 びっくりしたように慌てて首を振り,恥ずかしげにしている瞳に,俺はゾクゾクしたものを感じる。 ……どうにも,エロい体つきだけどな…… 里佳の腰も胸も,清楚な振りをして上品そうに見せながら……その実,鷲掴みにしてその膨らみを揉みしだいてやりたくなるような欲望を,無性に掻き立てていた。 歩く里佳の姿に見とれている男どもも,おそらく,この服に浮き立つ体にいろいろと想像を巡らせていることだろう。 ……ふふふっ…知らないのは,里佳だけだな。俺も…あとで,その服を脱がしてやるときが楽しみだよ…… 今日明日は,里佳を存分に好きなだけ楽しむことができる。 もちろん,その後も機会さえあればそうだ。 焦らず,じっくりと調教し,美味い状態に料理してやればいい。 「さ,行こう。まずは映画……と言いたいところなんだが,まだちょっと時間があるからな。軽くケーキでもどうだ? 里佳の好きそうなのが,いろいろとありそうだぞ」 俺は,里佳の手を引いた。 気分を変える,きっかけというのがあるのだろう。 本当は,早く気分を変えたいけれど,そのきっかけを見つけられないでいた……そういう状態に,里佳はいたのかもしれない。 「素敵なお店……」 欧風のデザインが凝らされた店内。 ゆったりと流れる音楽,カップルの楽しそうな会話。 そして……温かな紅茶と色鮮やかな果物が載せられたケーキに,里佳の表情も明るさを取り戻し始めていた。 「ここ……友だちから話には聞いていて,いつか来てみたいなあとは思っていたの…」 「じゃあ,ついに自分も行ってきたことを話せるわけだ。でも,『誰と』というのが,話題としては一番の興味になるんじゃないのか? だったら,やっぱり駄目か。お兄ちゃんと一緒と言うんじゃあな。馬鹿にされるだけか」 「う,うん……」 俯き加減に紅茶をひと啜りして,里佳は口元に軽く微笑みを浮かべた。 「でも,とっても美味しい……紅茶も,ケーキも……」 静かに微笑む里佳は,いつもは見せない表情を滲ませる。 いつもならば,無防備すぎるほどの屈託のなさで,表情をころころと変え…… 怒った振りして軽く睨んだり,笑ったりするのに,今日はまるで初々しくはにかむような仕草を見せる。 面と向かうと,昨夜のコトを思い出して恥ずかしくなってしまうのか。 ……おいおい,そんな素振りを見せられると,今すぐどこかのホテルに連れ込んでしまいたくなるじゃないか…… 俺は笑った。 「どうした? 何だか今日は,本当にお嬢様のようだな」 「え,えっ…!?」 「里佳って,そんな風に静かに上品にケーキを食べるタイプだったか? もっと嬉しそうに頬張るタイプだと思っていたけどな?」 「そっ,そんなことっ…」 俺のからかいに,妙に狼狽を見せて頬を染める。 「何なら,あと2〜3個ほども追加で頼んでやろうか? 本当はそれくらい,食べたいんだろ? そら,店の人を呼んでやる。注文,お願いします!」 「お…っ…お兄ちゃん…っ! い,いえっ,いいんです! 何でもありませんから!」 里佳が,慌てたように声を上げた。 「ふふふっ…」 店内のさざめき笑う声に誘われて,里佳もいつしか張り詰めた表情を弛め,澄んだ声を漏らす。 ぎこちなさが,完全に消えたわけではない。 しかし,店を出て映画館へと向かう頃,里佳の表情は明るいものへと変わっていた。
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